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チェスターフィールドコート注文記


20日も前になるでしょうか、生地だけ提案してもらって保留にしておいたチェスターフィールドコート。いつでも注文できるとなると、もう頼んでしまった気になって、欲しさまで半減しそうになってきます。全然、衣装持ちでもないのに、枯れてきてしまったのか・・。

有識者のアドバイスで、激重の700gヘリンボーン生地は諦めます。

「格好良いと思いますよ、ヘリンボーン・・」フィッターさんは口惜しそう。きっとどんなのが出来上がるか、見たかったに相違ありません。

画像は、PAKEMAN CATTO&CARTER社のカタログを書き写した落書きですが、この元となった写真を渡して、注文を進めます。

このフィッターさんとのやり取りが、好きな人にとってはオーダーの醍醐味なのですが、苦手な人にとっては艱難辛苦に感じられるかもしれません。(特に服好きではなくとも、必要に迫られて注文服を頼む方は少なくありません。)


私は、洋服好きなので、注文時に自分の好みを伝えるのは、ワクワクします。しかし、美容院や床屋で、「今日はどうしましょうか?」と聞かれるのは大の苦手です。

「短めで・・」まさかトップ・ガンのマーベリックのようにしろとは言えません(もう通じないか)。

美容師さんと顔なじみになれば、大体いいように切ってくれるのですが、老舗の床屋さんの中には、坊ちゃん刈りかスポーツ刈りの2種類しか用意してないのではないかと思う店もあります。

「どうして欲しいのか、自分でも分かってないなら、こっちも分からないよ!」と説教された時代もありました。「短めで、テキトーに」というのは、彼らにとっては容認しがたい注文だったようです。

できれば、ロボットのように、サイド何センチ、トップ何センチ・・・と指示通りに切るのではなくて、こっちの現在の髪型と顔つきや年齢等から、その人がベストと思う髪形(と、いっても特にこだわりがないので、大抵は許容範囲なのですが)でカットしてもらうわけにはいかないものでしょうか。

その結果、その髪型が気に入れば、またその店に行くし、気に入らなければ、別の店に行く。

それじゃダメなのかなぁ・・美容院で髪型のオーダーするのがキライな人、私だけではないと思うのですが、皆さんどうしているのでしょうか。(私は最近、上手くいったときの自分の写真を渡してます。)

話を戻して、コートの注文。

写真がベースなのですが、「Vゾーンが狭すぎるのでは?」というのは私とフィッターの共通意見。もうほんの少し、Vゾーンを広めにとって、ラペルをふんわりと返して欲しいとお願いしました。

そして、肩のライン。英国の既製服では、厚い肩パットを入れて、肩をかなり張らせるものが少なくありません。


私も、肩を張らせて、ウェストを少し高めの位置で強めに絞り込むシルエットが好きなのですが、私はなで肩なので、ここまでのパットは「カッタウェイさんには合わないかも・・」とのことで、薄めのパットを仕込んでもらうことにしました。といっても、クラシコ好きの方用のパットよりは、かなり厚いのですけれど。

おまけで、袖をほ~んの少し、フレアーにしてもらうことにしました。仮縫い状態のコートで、強いフレアーを入れて、袖口を斜めにカットして仕上がっていたコートがあったのですが、私の目には華美?に見えたので、5mmだけフレアーにしてもらうことに。


これは、PAKEMANの写真がフレアーっぽく見えたのと、大昔に、袖口フレアーの改造学生服に憧れた後遺症です。

裏地やボタンは、「仮縫いのときに決めたほうが、イメージ湧きますよ」とのことで保留にしてます。ダークネイビーのコートなら、裏地は何色がいいでしょう。華美なのは困ります(真紅とか)が、紺だとつまらないし、PAKEMAN純正のグリーンというのもあまりそそられません。

「エンジがいいかな・・」クラシコ・イタリア好きの人にはゴールド(シャンパン色?)を薦めるのだとか。私のセンスだと、それすらも華美に感じられます。

キュプラの裏地見本を眺めていると、改造学生服の裏地、玉虫を思い浮かべずにはいられません。応援団の長ランっぽくならないようにしないと。

そして、上襟には黒のベルベット

前の記事でも書いた気がしますが、もともと、フランス革命で死刑にされたブルジョワ階級への哀悼を示すため、当時の貴族が上襟に黒いベルベット(シルク?)を付けたのがことの起こりだそうです。(PAKEMANのコートを購入された方がwebに書いていらっしゃいました。)

庶民派の私としては、どちらかというとフランスの貴族よりは、革命を起こしたシトワイヤンにシンパシーを感じてしまいます(その後の恐怖政治は別として)。


なので、シンパシーの対象は、悲劇のヒーロー、シドニー・カートン(チャールズ・ディッケンズの「二都物語」の登場人物)に決まりです。

うろ覚えだったので、今週再読してみました。愛する女性の愛する人(つまり、愛する人の亭主・・恋敵です。)をギロチンから救うため、わざわざ革命時のフランスへやってきて、牢番を脅して恋敵の身代わりになり、代わりにギロチンにかけられることを選んだシドニー・カートン。最後に裁縫娘と手を取り合って断頭台へ送られるシーンは涙無しには読み進めません。

自己犠牲愛は男のロマンだと、どこかでどなたかが書いていらっしゃいましたが、実際にやるかどうかはさておき、カートンへのシンパシーを示すため、やはり上襟には是非とも黒のベルベットを付けることにしなくてはなりません。

今月の半ばに仮縫いの予定です。ついでに、既製(CORDINGS)カバート・コートも補正に出す予定です。

chargeupさんが仰っていた、「ズドンとなってしまう」現象を、最小限の出費で、どこまで補正できるか、記事にしたいと思っています。

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コメント

コメント(15)
No title
髪型オーダー、同感です。私は「肩につくくらいで」とか「3センチくらい」とかいいますがそれでさらに聞かれたらお任せです。正直「似合うようにしてください」と言いたいんですが・・・。しかしチェスターフィールドコートの完成が楽しみです。

そら

2005/11/03 00:29 URL 編集返信
No title
おお、そらさんも髪型オーダー苦手派でしたか!私の勝手な言い分では、美容師さんもテーラーも、デザイナーを兼ねているべきで、こういう主張の少ない客にこそ、自らのセンスをアピールすべきだと思うのですが、どうやら床屋では、ただの迷惑な客のようです・・。

カッタウェイ

2005/11/03 00:36 URL 編集返信
No title
髪を結べる程度に、というと、本当に結べるギリギリに切る美容師。「こんなのみっともないじゃありませんいか」「そんなことありませんよ」絶対そんなことあるぞ。それからは何センチと伝えるようになりました。だから髪型は10年同じです。

chargeup2003

2005/11/03 20:26 URL 編集返信
No title
ああ~!全く同じ経験を何回かしてます。しかも下ろしても一番邪魔な長さなので2つ結びをする羽目になりました。あの時はできたけれど今は抵抗あります。2つ結び。

そら

2005/11/03 20:34 URL 編集返信
No title
chargeupさんもそらさんも、美容院ではやはりご苦労を・・。ヘアカタログや芸能人の写真を持ち込んで注文すれば失敗しないのかもしれませんが、造作が違いすぎて参考にならない気がして、基本的に20年近く同じ髪型です。何か変わったことをしても面倒で長続きしませんでした。

カッタウェイ

2005/11/03 21:04 URL 編集返信
No title
顔が違うせいか(違いすぎだ)あの通りになりません。

chargeup2003

2005/11/03 21:55 URL 編集返信
No title
芸能人と顔立ちが違うから、というのは分かるのですが、写真を持っていってもダメだと打つ手がありません。調髪?に詳しい方の助言を、求め訴えたり!(エロイムエッサイム)

カッタウェイ

2005/11/03 22:17 URL 編集返信
No title
あれ、誰もコートのネタ、拾わないか。じゃ、僕が。ちょっと前ならコーディングスもいいチェスターフィールド作ってました。ハケットもなかなか。(カバートコートのほうが良かったけど)近頃の英国製コート、既製じゃダメみたいです。国内のテーラーのほうが信頼できるかも、です。

norigueira

2005/11/03 22:37 URL 編集返信
No title
あ、norigueiraさん、ありがとうございます。コーディングスもチェスター作っていたのですか!カントリーウェア専門かと思ってました。ハケットはダイドーが出していたカタログ持ってますが、チェスター、なかなか好みです。PAKEMANも含め、工場は全部同じという説もありますが、値段はまちまちですね~。

カッタウェイ

2005/11/03 22:45 URL 編集返信
No title
そう言われてみれば友人所有のコーディングスのコート、襟にベルベットが無かったかもしれません。今度、確認してみます。PAKEMANのカタログにあるスエードのチャカブーツが前から気になってます。デザインは良さそうですが、価格が安いのが心配でオーダーできないでいます。

yoc

2005/11/04 02:00 URL 編集返信
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私は逆に注文がうるさくて、いちいちいちいち口を出している上に「出来ないなら出来ない、わからないならわからないと先に言ってください。出来ます、と言って明らかに違うとずっと直し続けてもらいたいので、髪がなくなってしまいますから」とか言って、本当に嫌われます。真剣に。そりゃ嫌だろうな、と思いますが、安くはないしプロとして、そのへんは断固要求します。…とうとう美容師の友人にしか頼めなくなってしまいましたが。このコートを着たカッタウェイさんを見たいです。

cho*chi*un

2005/11/04 12:22 URL 編集返信
No title
norigueiraさん、PAKEMANのスエードチャッカ、1930年代のパターン・・と書いてあるモデルですよね、私も興味あります。もう少し濃い茶だったら欲しいのですが、ファクトリーはどこなのでしょう??

カッタウェイ

2005/11/04 18:12 URL 編集返信
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さすがはちょっちぷんさん、「髪がなくなってしまう」の啖呵は最高です!注文のうるさい客は、嫌われるか、溺愛されるか、どっちかかな?と思っていたのですが、受け止められる美容師さんがいなくなってしまったとは残念です。お友達のテクニックもきっと格段に向上していくのでは・・。

カッタウェイ

2005/11/04 18:17 URL 編集返信
No title
昔「MR ハイファッション」という雑誌で出石尚三さんが数ページにわたってチェスターだけのすばらしい解説をしてました。その影響で、私もチェスターが欲しいと思ってはいるのですが、作らなくてはいけないスーツがたくさん控えているため、実際に作るのはかなり先になりそうです。

sma**spr*ngs

2005/11/05 21:50 URL 編集返信
No title
MRハイファッション、読んだことがありません(不勉強)私の場合、欲しい物から作るだけですので、順番がメチャメチャです。最終的に揃えばいい・・と思ってはみるものの、今のペースでは、何十年先になることか。

カッタウェイ

2005/11/06 18:05 URL 編集返信
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