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ガングリップに刻まれたハートにB

初めてのピストル型グリップのロッドはファントムでも秘宝でもスピードスティックでもなく、グリップの底に「ハートにB」のマークが刻まれたバークレイ社のロッドでした。
 
それは私にルアー釣りを教えてくれたクラスメートがプレゼントしてくれたロッドで、とにかく柔らかく、ペナペナでダヨンダヨンなロッドでした。
 
当時は「バスロッドにはミディアムからミディアムヘビーアクションでファーストテーパーのカーボンロッドが望ましい」というようなことがあちこちに書かれていましたので、本当はもっとパワフルなロッドが欲しかったのですが、近所の野池で20~30cm程度のバスを釣るにはこのロッドで十分もいいところでした。
 
当時釣りあげたわずかなブラックバスとのやり取りが、いつまで経っても衝撃的な思い出として残っているのは、この非力でダヨンダヨンなロッドのおかげなのかもしれません。
 
そんな思い出深い私のファーストロッドなのですが、実は写真も残っておらず、品番も何も分からないうえに、どのような形状をしていたかもはっきりと思い出せないという有様です。リールがダイワの4HMだったのは鮮明な記憶があるというのに・・・。
 
今回、バークレイ社の1979年カタログを入手する機会に恵まれたため、「写真を見れば思い出すかも」と、いそいそとロッドのページをめくる(といっても全部で8ページくらいしかないのですが)ものの、「これだ!」という写真には巡り合えませんでした。記憶が風化して、見ても思い出せなかったのかもしれません。
 
価格的に廉価版の「バカニカ(バッカニア)」シリーズではないかと推察されるのですが、写真を見てもピンときませんでした。譲ってもらったのは1981年か1982年なので、この後続モデルだったのかもしれません。
 

 
思い出がよみがえらなかった代わりに、まるで釣りとは関係がない思い違いを一つ消し去ることができました。
 
というのは、この「バッカニア」という名前。小学生低学年のときにどこで何を勘違いしたのか「イギリスにはホーカー・シドレー・バッカニアーという軍用機があって、なんと後ろにミサイルを撃てるらしい」と信じ込んでしまったまま今日まで過ごしてきたのですが、どうもそれはガセであったことに先ほど気付くことができたのです(ググった)。
 
ついでに、バッカニアを開発したのはホーカー・シドレーではなく、ブラックバーン・エアクラフト社なのだとか。
 
このまま一生勘違いをしたままだったとしても多分困ることはなかったと思うのですが、真実を知るに越したことはありません。
 
私のファースト・ピストル型ロッドは今もって謎のままですが、脳内をときどき飛行していた謎の戦闘機が後方ミサイルをミグ25に向けて発射するのをやめただけでも、このカタログを手に入れた甲斐があったというものです。
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