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今週借りた本(南海千一夜物語 ほか)

昨年、図書館の素晴らしさに目覚め、以来毎月4、5冊本を借りています。
 
いつの日か、こんなことも懐かしくなる日が来るに違いないと思い、備忘録替わりにブログに記録することにしました。
  
1)南海千一夜物語 スティヴンソン作 中村徳三郎譯
昭和25年発行。八拾円
 
収録作品は「ファレサアの濱」、「瓶の妖鬼」、「声のする島」の3編。「瓶の妖鬼」と「声のする島」は下の新訳?で読んでしまったので、「ファレサアの濱」だけ読んでみようと思います。
 
本のヴィンテージ具合もなかなかですが、綴じこまれている図書カードがすごいです。本を借りるにあたっては、氏名ばかりか職業を記載しなければならなかったようです。
 
2)マーカイム・瓶の小鬼 スティーブンソン作 高松雄一訳
1)と同様、「ジキル博士とハイド」や「宝島」で有名なスティーブンソンの作品。子供の頃に読んだ新・千一夜物語の中のお話が面白かったので、光文社の新訳を買ってみたら、巻末の解説で他の作品についても触れられていたので読んでみたくなり借りたものです。
 
読後の感想・・・「ねじれ首のジャネット」だけはキリスト教徒でもなんでもない私が読んでもかなり怖いです。
一緒に暮らしていた近しい人が、実はとっくに死んでいて、誰かにのりうつられていた、というのは「百鬼夜行抄」に出てくる主人公のお父さんや「ペットセメタリー」と同じパターンですが、いつでも新鮮に恐ろしいです。
 
3)魔の山(下) トーマス・マン作 高橋義孝訳
上巻はとても読みやすく、あっという間に読み終えてしまったのですが、下巻は屁理屈をこねる主人公やイタリア人やその知人の会話が難解で、というより興味をそそらず、少し手こずりそうです。
 
それにしても、このノーベル文学賞受賞の偉大なる作家は、本当に煙草が好きだったんだろうなぁ、というのがそこかしこから伝わってきます。禁煙して15年になりますが、ハンス・カストルプが絶賛するマリア・マンツィーニなる葉巻なら、一口味わってみるのも悪くないかな、という気持ちにさせられます。
 
4)MEN'S FASHION BIBLE
「シティボーイなら読んでおきたいね」とポパイ編集部のステッカーが貼ってあります。1970年代のステッカーか?と思いきや、ごく最近に発行された書籍のようです。私はシティボーイではなく、片田舎のおっさんですが、読んでおいたほうがいいものでしょうか。
 
内容はそれほど興味をそそるものではなかったのですが、ブローグ靴のページで、
 
・・・1974年の映画「チャイナタウン」の中で、ジャック・ニコルソン演じる私立探偵がため池でおぼれかけ、片方の靴をなくし「ちくしょう、あれはフローシャイムの靴だったんだ」と嘆くのは当然のことであった・・・
 
と、かつてのフローシャイムの栄華を偲ばせる記事を読むことができたのが一番の収穫でした。
 
私は国内代理店(バートンだったかな)が撤退した直後のコードバン・カーフどれでも1万円台投げ売りキャンペーンのイメージしか持っていないので、そのギャップは相当なものがあります。
 
かつてのフローシャイムは初任給を遥かに上回る憧れの靴だった、と私がお世話になっているフィッターさんも仰っていました。とはいえ、ニコルソンが服を脱いで、もう一度池に入らなかったところを見ると、生命を賭すほどの値打ちはなかったようです。
 
そういえば、私は30年くらい前、ハスにひっかけたへドンのベビートーピードを回収するため、ため池へ入水して胸まで泥まみれになったことがありますが、今思い出すと無帽さに背筋が寒くなります。
 
 
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コメント

コメント(3)
No title
こんばんは
初めてご訪問したら、表題のハンス・カストロプにピクンときました。
そしたら、「魔の山(下)」を読破中だとか、もう読み終わりましたか。
魔の山は高橋義孝さんも高く評価している、ドイツ文学の最高傑作です。
マンはこの小説で生命現象を初めて文学的に解き明かしました。
魔の山が出版されてから80年以上たちますが、現代生科学的には生命現象は当時と同じく一歩も解明されていません。
生命は人類の手で作り出すことは不可能と思います。
マンは生命は熱だといっています。熱といっても
5千度もあるやつでなく、酵素によってコントロールされた38度の体熱のことです。
そういう文学者は初めてです。
私はその表現に参ってしまった一人です。
あなたはいかがですか?
原発は熱をコントロールする酵素を発見してから建設してほしかった。
そうでありましたら私が今こんな苦労をしないで済んだのにとつくづく思います。
トーマス・マンは他に傑作がたくさんあります。引き続いて読破されることをお薦めいたします。
まもなく70歳ですがハンスカストロプの名前でピクンと来るなんて、初めてです。トーマス

a87427

2013/07/03 20:32 URL 編集返信
No title
つづく
よく見たら文章が途切れていました。以下次の通りです。
トーマス・マンは最近流行んないんです。
昔はねマンの影響を受けた作家は三島由紀夫、北杜夫、辻邦夫などお歴々がたくさんいたのですがみんな死んでしまいました。

a87427

2013/07/03 20:38 URL 編集返信
No title
a87427様、初めまして。「魔の山」は一昨日の夜中に読み終わったところです。ナフタとセテムブリーニの討論など、斜め読みしてしまった箇所もあり、とても読了したといえるレベルではないのですが、手元に置いてじっくり読みながら理解したいと思い、本日上下まとめて注文したところです。

生命は人類の手で作り出すことは不可能とのこと、同感いたします。

生命の謎に迫るべく、様々な試みがなされているようですが、「人工光合成」や「自己修復機能」が実現したとしても、生命を人工的に作り出したとはいえないでしょうし、生命体と非生命体の閾はどこにあるのだろう?と無学丸出しですが、ぼんやり考えることがございます。

トーマス・マンについては、「ヴェニスに死す」など、かねてより読んでみたいと思っている作品がありますので、引き続き読んでいきたいと思っています。コメントありがとうございました。

カッタウェイ

2013/07/03 21:12 URL 編集返信
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