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「赤と黒」ジュリヤン・ソレルのふだん着にブラシを。

私には、「いつか読もう、死ぬまでには読もう」と思いつつ放置してきた小説がたくさんあります。
 
スタンダールの「赤と黒」もそんな小説のひとつでした。
 
「でした」と過去形で書きはしましたが、まだ読了はしておりません。ただ、予想に反し、あまりにも読みやすい(光文社の新訳だからでしょうか)ので、あと二日くらいで読み終えてしまいそうではあります。
 
高貴な生まれではないものの、抜群の記憶力と、女性を引き付ける美貌を兼ね備えた主人公、ジュリヤン・ソレル。
 
どちらも羨ましい素質です。どちらが欲しいかというと、う~ん、記憶力でしょうか、この年になると・・・。あと20年若ければ、きっと美貌を欲したに違いありません。
 
ないものねだりはさておき、「赤と黒」を読み進めていくうちに、おや、と思う場面に出くわしました。
 
ジュリヤンが神学校に入る直前、ホテルの女主人に平服を預けるシーンです。どこかで見たような・・。
 
そうそう、落合正勝氏の「男の服装術」で、スーツ類のクリーニングはできるだけ避け、ブラッシングを行うように説く頁で、参考文献として紹介されていた件ではないですか。
 
ただ、そこ(岩波版のようです)では、ジュリヤンの服を女主人が「おあずかりしてますとも。」と答えているのに対し、光文社版では「「お預かりいたしますよ」と答えています。
 
つまり、光文社版では、未だ服は預かっていないことになるのですが、ジュリヤンがカフェでアマンダを「美貌で惹き付けた」帰りであることを考えれば、それが自然であるように思われるのです。
 
どうやら、岩波版と読み比べねばならないようです。本来なら、こんな些末なことはうっちゃっておいていいのですが、妙に気になるのは、ある趣味(服飾)が別の趣味(読書)につながったときの嬉しさゆえでしょうか。
 
 
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コメント

コメント(2)
No title
気になって調べてみたら、新潮版でも「お預かりしましょう」になってました。読み比べっておもしろいですね!
(その場面は全然覚えていなかったけど、読書ノートのおかげですぐに見つかりました^^)

eveningstar

2013/08/13 08:52 URL 編集返信
No title
イブさん、新潮版でも「お預かりしましょう」なのですね!読み比べがこんなに面白いものだとは知りませんでした。
同じ交響曲のCDを指揮者違いでいくつも購入する人の気持ちが少しだけ理解できたような気がしてきました。
「赤と黒」は主要な人物がそう多くないとふんで読書ノートをつけずに読み始めたのですが、「侯爵はなんでジュリヤンを知っていたんだっけ?」「この神父は何派で誰の前任だったっけ?」と何度もつまづいてしまっております。次回のゴンチャロフでは必ず読書ノートデビューを果たします。

カッタウェイ

2013/08/13 13:36 URL 編集返信
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