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ゴルドーニ「珈琲店」の正直者店主

私は生まれつきお酒が飲めません。煙草は15年も前に止めてしまいましたし、最近ではコーヒーも体に合わなくなってきてしまいました。
 
およそ嗜好品の類には全く縁がなくなってしまい、いくら健康には良いとはいえ、一抹の淋しさのようなものを感じます。
 
お酒、タバコ、コーヒーは社交には有用な面がありますし、地域密着型のコーヒー店の雰囲気は大好きだったので(店によりますが・・)。
 
さて、先日図書館で借りてきた本は、先にご紹介した「モーム短編集(上)」のほかに「経絡リンパマッサージ」、「港湾シーバス完全攻略」(※シーバスとは魚のスズキのことです。)そしてこのゴルドーニの「珈琲店・恋人たち(岩波文庫・ 平川祐弘訳)」の4冊でした。
 
リンパマッサージは首のコリ軽減のため、シーバス完全攻略は来週のシーバス釣りで一人勝ちをもくろんでいるために借りた本ですが、実用書だけに心を打つページはありません。
 
それではと、最後にあまり期待せずに借りた「珈琲店」を読んでみると、これがなかなか面白いのです。
 
ストーリーは、正直者でやや説教好きの主人公リドールフォの珈琲店に、賭博屋、インチキ伯爵、商人やその妻が登場し、すったもんだするというものですが、この正直者店主の少欲知足ぶりには見習うべきものがあります。曰く、
 
「結構なご職業だ!若者の不幸と破滅を食い物にして生活を立てておる!(中略)いやはや、コーヒー、コーヒーに限る。一杯十クワットリーノなら五クワットリーノは実入りだ。平たく言えば百円のコーヒーの五十円は店の儲けだ。これ以上なにを望むかね?」
 
ということです。
 
「これ以上」を望んだ珈琲店の看板が世界中に掲げられているより、こうして地道な商売をしているお店が沢山あったほうが、ある意味豊かな世の中であるような気がします。
 
ここで店主が批判している「結構なご職業」は賭博屋のことなのですが、若者や弱者の不幸と破滅を食い物にして生活を立てている職業、今の世の中では、賭博屋より相応しいところが沢山ありそうです。
 
私もこんな珈琲店主になってみたいです。常に売り上げの五割が自分の儲けになるのなら。
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コメント

コメント(2)
No title
面白そうな本御選びですね。
気になりました。リンパマッサージのも
図書館で探してみます。

読書の秋。私も昨日図書館で本を借りて来ました。
政治家橋本龍太郎・面白そうでしょ

歌姫

2013/10/23 11:25 URL 編集返信
No title
うたひめさん、図書館がこんなに楽しい場所だとは最近まで知りませんでした。政治家橋本龍太郎・・・私には難しすぎて読破できないかもです。

カッタウェイ

2013/10/23 18:31 URL 編集返信
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