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1983年、機能と引き換えに失った何か(カセットテープ編)

1983年8月に発行された日立マクセルのカセットテープ等のカタログです。
 

 
最初のページは当然メタルテープ。高くて買えず仕舞いだったMXです。
 
パープルのラインが高級感を醸し出しています。もっとも、それがなければXLⅠと見分けがつかないかもしれません。
 
金ぴかのクロームテープ、XLⅡやシルバーのXLⅠ、新発売のUDⅠなどが紹介されています。
 
私にとって、カセットテープの魅力といえば、なんといってもこのメタリックなパッケージです。
 
この後、マクセルは比較的安価なクロームテープ、UDⅡを発売(これも金ピカ+赤。確かワム!がCMに出ていた。)するのですが、メタリック・パッケージの時代はこの頃を頂点に、終焉へと向かいます。
 
超高級メタルテープでしか見たことがなかったシースルータイプのカセットテープが、廉価版のノーマルテープでも見えられるようになり(ソニーのHFはよく買いました)、次第にシースルーあるいはハーフシースルーのカセットテープばかりが流通するようになったのです。
 
最初は新鮮に見えたこのタイプも、見慣れてくると当たり前になり、最後は「どれもこれも一緒」に見えてしまうようになってしまい、私はカセットテープに機能以外の魅力を感じなくなってしまいました。
 
思えば、この1983年頃というのは、デザイン的に頂点を極めたシンプルな旧来品が、その完成されたデザインと引き換えに、種々の機能を手に入れた時代ともいえるのではないでしょうか。
 
もちろん、私が拘泥しているごく一部のジャンル↓だけなのでしょうけれど・・。
 
例1)缶ジュース類
250cc缶から300ccのダルマ瓶への移行が進む。あれはあれで可愛かったけれど、350cc缶になってからは、デザインが多様化して魅力を感じなくなるとともに、多すぎて飲みきれないことが増えました。
 
例2)国産釣り具
シマノ・バンタムにダイワ・ファントム。木製のパワーハンドルを装備したいずれ劣らぬ美しいリールは、オートキャストクラッチその他の機能と引き換えに、何かを永遠に失ってしまったかのように見えました。
 
例3)ナイロンスニーカー
この頃から多色化、デザインの複雑化が進み、街履きしたくなるスニーカーが少なくなっていきます。
 
1988年頃だったか、地下鉄でみかけたシンプルな紺×白のコルテッツ(少し古いものだったと思います)のあまりの美しさに息をのみ、自分もコルテッツが欲しくなったものの、かつての美しいナイロンスニーカーがとっくに失われてしまっていることに気が付いたのが、私のスニーカー蒐集のきっかけでした。
 
※もう9年以上このブログを続けていますが、この話を書くのはひょっとしたら初めてかもしれません。
 
 
 
これら3つのジャンルには、共通点があります。それは、私がこれらを集めたり、擁護したり、「いつかプレミアがつくかも」と言ったりして、多くの人に笑われたという点です。
 
しかしながら、今やネットオークションでは空き缶や未使用のカセットテープが驚きの価格でやり取りされています。
 
別に私に先見の明があったわけではなく、ある時期に多くの人を魅了した製品というのは、入手できなくなって久しくなれば、おのずとノスタルジーによる需要が発生し、新たな市場が形成されるものなのでしょう。
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コメント

コメント(4)
No title
カセットテープですね~
これもまたまだ聴けるものを持ってます。メタルテープは1本買ったのですが行方知れずです、残念!
この前までビデオのSONYのβのテープを新品(未開封)で数本持っていたのがムダな抵抗だったかも?何に対してか…

1983年、私にとって思い出が深い年です。

Ⅰ(あい)ちゃん

2014/08/04 19:53 URL 編集返信
No title
カセットもまだお持ちとはますます羨ましいです。メタルテープは完全に生産中止になったうえ、メタル対応のデッキも少ないそうです。

クローム、フェリクローム、メタル・・カセットテープには何か夢があったように思います。

このカタログにもベータマックスのテープが載っておりますが、VHSよりやや小型であったのに、駆逐されてしまったベータが不憫でなりません。

カッタウェイ

2014/08/04 20:38 URL 編集返信
No title
まずは、カセットテープのカタログ持ってるってところに相当な愛を感じますね、、。カタログってその製品の世界観(時代感も含めて)を表現するものですんで、、一気にあの日に帰れますよね~

baja9631

2014/08/04 22:34 URL 編集返信
No title
bajaさん、「こんなもん持っててもなぁ」と思いながら、いつの間にか30余年が過ぎ去ってしまいました。
おっしゃるとおり、カタログのそこかしこに当時の時代感が垣間見えます。あのカセットの裏側にいつも載っていた「当社比」のグラフを見ていたら目頭が熱く・・。

カッタウェイ

2014/08/04 22:46 URL 編集返信
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